積水ハウスの外壁塗装
はじめに
積水ハウスの外壁塗装についてご紹介します。
ハウスメーカー系の建物の中でも積水ハウスの外壁は、自社製の特殊な外壁が使われており「塗装できない外壁材」や「塗装をする際に工法に注意すべき外壁材」が存在します。よく理解しないまま工務店やリフォーム店に外壁塗装を依頼してしまう剥離等のトラブルが発生しますので注意しましょう。
外壁材の種類
積水ハウスの外壁に大きく分けて2種類の外壁材があります。
鉄骨系:ダインコンクリート(ALC系) | シャーウッド:ベルバーン(陶器) |
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ダインコンクリート
積水ハウスの中でも鉄骨系の建物に使用されている外壁材です。厚さは約55mmでヘーベルハウスに使われているALCと似た性質を持っています。この外壁材は厚みを活かした外壁であるため表面のテクスチャに陰影があり品のある外観となっています。外壁材を繋ぐ目地部分にはシーリングによって防水及び緩衝の役割を持っています。設計上の耐用年数は30年とされていますが、商品化が出て30年経過していない為、あくまで目安となります。実際に15年程経過したダインコンクリートでは目地の劣化は軽微なひび割れ程度ですが、外壁の塗装面に関しては触ると白い粉が出に付くチョーキング現象が起きている事が多いです。十分な厚みがあり材質も非常に頑丈な作りですので、一般的な外壁材程神経質になる必要はありませんが、建設費用は35坪で3000万円を超えるような建物ですから劣化が気になる方は早めに塗替えを行うのが良いでしょう。
ベルバーン
シャーウッド(木造)に採用されている陶器で出来た外壁です。陶器ですので屋根瓦等と同じ、いわゆる焼き物です。無機質で出来た外壁材ですので紫外線による劣化を起こすことが無く建築時点でもメンテナンスフリーだと説明を受けているはずです。目地部分には防水及び緩衝材としてシーリングが打設されていますが、ベルバーンに使用しているコーキング材の耐用年数は約30年で設定されています。ベルバーンは塗装をする必要はありませんし、塗装をすることが出来ない外壁です。
ダインコンクリートの塗替え工法
下塗り

下塗り処理ではサーフ又はシーラーとサーフの2工程を塗装します。劣化の少ない場合はサーフだけで構いませんが劣化が進行している場合は塗料を吸い込んでしまいますので、シーラーで下処理を行い吸い込みを防止する必要があります。この際ですが、上記したように外壁材の凹凸が深い為ただローラーを転がすだけでは奥まで塗料が行き渡らない為、ローラーの種類にも気を使い全体に斑なく塗料が塗装できるように注意深く塗装を行います。
中塗り・上塗り(仕上げ塗装)
仕上げ塗装では2回又は3回塗装を行います。使用する塗料は水性系塗料をお勧めしています。ダインコンクリートはALCと同じように、外壁材の断熱性能の向上及び外壁の軽量化を行う為に外壁材内部に気泡を設けています。温度の変化によって壁内に生成された湿気が外へ排出されるのを塗料が阻害してしまう恐れがあるため、なるべく透湿性能の高い塗料を選ぶ事が剥離等のトラブルを避けるポイントです。塗料としては日進産業が製造しているガイナがオススメです。
目地の打ち換え
鉄骨系の建物にとっての目地部分は防水を行うだけでなく、建物の動きに対して外壁同士を緩衝させる役割を持っています。その為、目地材には耐候性が高く伸縮に強いイクシード15+の採用を推奨しています。イクシードは耐ムーブメント力と接着力が非常に高く、「圧縮30%⇔拡大30% 伸縮繰り返し×4000回」を3サイクル(計12,000回)のテストにも合格しています。塗装だけ長持ちしても、外壁のひび割れや防水面に不安が残ってしまいますのでシーリング材の選定にも注意しましょう。

最後に
積水ハウスのメンテナンスは上述したように、一般的な建物とは異なり施工する職人の丁寧さによっても品質が大きく左右されてしまいます。もし不安であればハウスメーカーに施工を依頼するのが1番ですが、塗装に掛かる費用も非常に高額となります。もし価格を抑えて丁寧な工事を受けたいとお考えであれば豊田塗装まで一度ご相談下さい。